2006年6月14日(水)19:30

EUの政治家は憲法批准プロセスの新たなスタートを要求

ストラスブール/ベルリン(AFP)

EUの指導的政治家は、憲法批准プロセスの再活性化に向けた具体的な方策を求めた。欧州委員会のジョゼ・マニュエル・バローゾ委員長は各国の首脳に対し、「熟慮の期間」の延長で満足しないよう戒めた。「EU統合悲観論の悪循環を断ち」、「責務の期間」を開始する必要があると委員長はストラスブールで述べた。

バローゾ委員長は欧州議会で、憲法草案の「原則、価値、実質」に対する強い支持を表明した。「私たちは憲法の内実を必要とする」。現行の諸条約ではEUは目的を達成することができない。遅くとも来年3月のローマ条約調印50周年の式典にはEU加盟国は共通のプロジェクトで合意する必要がある、と語った。

ドイツのアンゲラ・メルケル首相(キリスト教民主同盟)とイタリアのロマーノ・プローディ首相はベルリンで会談し、あくまでも憲法の批准を目指すことを確認した。オーストリアのハンス・ヴィンクラー外務次官もEU議長国名で「私たちは憲法条約が必要だ」と強調した。憲法批准プロセスは来期以降のEU議長国の「特別の課題」になるだろう。議長国は2009年の欧州議会選挙までに法制度を確立するよう努めねばならない、と外務次官は述べた。

7月にEU議長国を引き継ぐフィンランド政府は、「具体的な解決」に向けての提案を求めた。フィンランドは議長国任期中に憲法の将来について「具体的な議論」を開始する予定であると表明した。

欧州議会でも主要な会派の代表が各国首脳に対して、ただちに憲法の再活性化を図るよう求めた。首脳会議では、憲法を批准しなかった場合どのような影響が及ぶか、「容赦ない分析」を行う必要がある、と欧州議会外交委員会のエルマー・ブローク委員長(キリスト教民主同盟)は要求した。

社会民主党のヨー・ライネン欧州議員も憲法に対する「加盟全25ヶ国の支持表明」を求めた。とりわけ国民投票で否決して批准プロセスをストップさせたフランスおよびオランダと「個別の対話」を行う必要がある、とライネン議員は述べた。

「私たちは憲法を池に投げ込んだ人々に、それではどんな提案をするのかと尋ねる必要がある」と欧州議会のマルティーン・シュルツ社会民主党議員団長も主張した。自由民主党のジルヴァーナ・コッホメーリン議員は、EU全体の国民投票で批准を問うという議長国オーストリアの提案を支持するよう求めた。

原題:EU-Politiker fordern Neustart bei Verfassungsprozess




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